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注文住宅を購入するにはいくつかの手順を踏む必要があります。そこで、ここでは一般的な注文住宅の購入の流れと家づくりをスムーズに行うためのポイントをまとめました。注文住宅の購入をお考えの方は参考にしてみてください。
まずは、マイホームでの暮らしのイメージ作りから始めましょう。「どこで」「どんな家で」「どのような」暮らしがしたいのかを具体的に想定し、イメージを固めていきます。譲れない条件や建物のイメージも同時に考えていきます。
住みたい場所と予算はマストです。土地探しから始める場合、やみくもに探しても条件にマッチする土地はなかなか見つかりません。予算とある程度のエリアを絞りこんで、無駄なく土地探しをしましょう。
家づくりのイメージが固まったら、資金計画を立てていきます。現在の貯金額と頭金で出せる金額、無理のない毎月の返済額などを考えて、土地と建物のトータル金額の予算を決めましょう。
注文住宅にかかる費用は建物代・土地代の他に、外構費などの付帯工事費や各機関への申請費、引っ越し代、家具家電代などさまざまな費用がかかります。家づくりをすすめる中で、予定していた金額をオーバーしてしまうことも考えられるでしょう。毎月の返済額が高くなると家計への負担も大きくなるので、資金計画は余裕をもった金額に設定することをおすすめします。
資金計画ができたら、予算と希望に合った土地探しを始めます。土地は自分の足で探すこともできますが、住みたいエリアの不動産会社に相談して、予算や条件に応じた土地を見つけてもらうのが一般的です。
理想の土地に巡り合うことはそう簡単ではありません。実際、人気のエリアでは土地探しだけで年単位の時間を費やす方もいます。早く土地を見つけたい場合は、エリアを広げるなど条件の幅を広げてみましょう。建築条件付きの場合は希望の建築会社では建物を建てられない可能性が高いので、施工を依頼したい工務店やハウスメーカーが決まっている場合は注意してください。
施工会社には「ハウスメーカー」「工務店」「設計事務所」などがあります。それぞれの施工会社によって特色がありますが、会社を選ぶ際は自分がイメージする建物や条件とマッチするかがポイントです。
施工会社選びは土地探しと同時に始めておくと家づくりがスムーズに始められます。土地によっては建築基準法の規制があったり、建築条件付きのため希望の工務店には施工を依頼できないことも。施工会社に相談しながら土地を決めれば、建てたい家が建てられる土地探しができるでしょう。施工会社で土地探しをしてくれる会社もあるので、相談してみるのもおすすめです。
希望の土地が決まったら、敷地調査と地盤調査を行います。敷地調査では、どのような家が建てられる土地かを調べます。土地の条件や形状、周囲の建物の把握、電気やガス・上下水道の把握をしていきます。地盤調査では地盤の状態を調べ、改良の必要性が求められた場合には地盤改良の工事が行われます。地盤改良の追加工事には費用が発生するため、住宅購入費用を抑えるのであれば地盤改良の必要がない土地を選びましょう。
土地購入の契約を結ぶにあたり、不動産会社から重要事項の説明を必ず受けます。書面を口頭で説明してもらえるので、不明点があればそのタイミングで必ず確認しておきましょう。土地を購入する際には手付金を支払うのが一般的です。そのほか、仲介手数料なども別途必要な場合があります。手付金は支払った金額が最終的には差し引かれます。頭金なしでも注文住宅の購入はできますが、手付金は必要ですので自己資金として用意しておきましょう。
間取りを検討する際は、家族構成やライフスタイルを考慮して考えましょう。家族で暮らす家であれば、家族で話し合うことが大切です。リビングの広さや子供部屋の数、家事導線など、希望条件を出し合い、優先順位を決めていきます。
キッチンなどの水回りや床や壁に使用する素材を決めます。どのようなインテリアや家具でそろえたいのかによっても、導入する設備は変わってくるでしょう。施工会社によっては造作の設備を導入してくれる会社もありますので、設備にこだわりたい場合は施工会社に相談してみるとよいでしょう。
間取りや設備が決まったら見積もりを依頼します。プラン確定後に施工会社と「工事請負契約」を結びます。契約の際に渡される書類はどれもボリュームがあり、素人が読んでも理解できない部分が多々あるでしょう。不明点や疑問点があればチェックしておき、施工会社に確認してください。
着工にあたり「建築確認申請」を行い、建築プランが建築基準法に違反していないかをチェックしてもらいます。建築確認申請で法令に違反している箇所があるとプランの変更と再申請が必要となるため注意が必要です。
固定金利は、住宅ローンの金利がスタートから完済まで変動しません。一定期間金利が固定されている「固定期間選択型」と呼ばれるものもあり、5年・10年など固定金利期間を選ぶことができます。
固定金利型は金利に変動がないため、万が一金利が上昇しても影響を受けることがありません。毎月安定した金額を返済すればよいので返済計画が立てやすいというメリットがあります。ただし、金利が下がってもその恩恵を受けることはできません。
変動金利はローンの金利が金融情勢によって変動するタイプです。半年ごとに金利が見直され、金利が上昇すると返済額も増加します。一般的に5年間は返済額が変わることはありません。低金利の際は変動金利型の方が金利が低く返済額を抑えることができますが、金利が上昇した場合は影響を受けてしまいます。
購入金額が高額な注文住宅については、金利が1%異なるだけでも総返済額に大きな差が出ます。住宅ローンについては金融機関や施工会社によく相談し、無理なく返済できる方法を選びましょう。
プランが決まり契約を結んだら、いよいよ着工です。近隣の方へ着工前のあいさつに回ります。その後、地鎮祭や上棟式を行いますが、地鎮祭は施工会社に任せる人や近所の神主さんに依頼する人などさまざまです。
施工中には現場に足を運び、進捗状況を確認しましょう。近ければ週に1回程度は足を運ぶことをおすすめします。実際に建築中の現場を見ると、疑問点や問題点が発覚することもあるでしょう。その際は現場の職人さんに直接伝えるのではなく、施工会社の営業担当者に確認するとスムーズです。
家が完成したら施工会社の担当者と一緒に立ち合いを行い、建物をチェックしていきます。建具の動き、壁や床に傷がないかを確認し、気になる点があれば修正を依頼しましょう。さらに第三者機関による完了検査が終われば、工事はほぼ完了です。いよいよ引き渡しが行われ、新居に入居となります。
入居したい時期が決まっている場合、希望日から逆算して行動すると家づくりをスムーズに行うことができます。理想の注文住宅を建てるには、まとまった時間が必要です。土地探しから引き渡しまでの時間に余裕をもって家づくりをすすめていきましょう。
理想の住まいづくりを叶えるために、あらかじめイメージを固めておきましょう。家族で意見を出し合い、譲れない条件をまとめておくとスムーズです。
フルローンで注文住宅を購入する場合でも、ある程度の自己資金は必要です。住宅ローンの支払いが実行されてからはもちろん、住宅の建築中にもさまざまな費用が発生します。諸費用の支払いで困らないためにも、資金はなるべく多く準備しておくことをおすすめします。
施工会社が工務店とハウスメーカーに分かれることから、それぞれの特徴と理想の住まい・暮らしを照らし合わせられたうえで施工会社選びができるよう、おすすめを1社ずつピックアップしました。